時代は流れていきます!戦争と老人!!「異国の丘」を歌います!!!

20年ほど昔に遡ると、高齢者施設の入所者の方々は、「軍歌」が嫌いという方が多く見受けられました。おそらく、戦地で命のやり取りいわゆる殺し合いをした期間が長かったのだと思います。それが、トラウマになっていたのだと推測されます。今、94歳になられる男性の方が「デイサービスこもれび」を利用されています。「デイサービスこもれび」では、今月後半の歌として、3曲を毎日唄っています。その中の1曲に「異国の丘」があります。94歳の男性が「異国の丘」の最後のフレーズを歌うと、涙が出てくると言われていました。「我慢だ待ってろ 嵐が過ぎりゃ 帰る日も来る 春が来る」この歌詞の部分だそうです。この男性は戦時中、1年ほどフィリピンに行っていてそうです。行くときは、船は島影を通過して敵に見つからないように行ったため、2ヶ月程度時間を要したそうです。1年間、いつも日本のことばかり考えていたそうです。昭和20年、終戦を迎えました。やっと日本に帰れます。帰りたい。一刻も早く日本に帰りたい。望郷の念がふつふつと湧いてきます。帰りの船は、敵もいないので1週間で日本に着いたそうです。この男性には「軍歌」に対する拒絶反応はありませんでした。戦地での命のやり取りの経験が短かったのだと思います。時代が移りゆきます。そのうち戦争の悲惨さを語る人たちもいなくなります。少し不安です。

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