桃始めて笑う。「デイサービスこもれび」の畑での出来事です。
平成28年3月13日、日曜日です。季節には太陽暦の1年を4等分した春・夏・秋・冬の他に、二十四等分した二十四節気と、七十二等分した七十二候と言う分け方があります。二十四節気では今、「啓蟄」です。啓蟄とは、陽気に誘われて、土の中の虫が動き出すころのことです。七十二候では「桃始めて笑う」という言葉で表されています。「デイサービスこもれび」の畑でも桃が笑い始めました。本当に桃が笑うと少し気持ち悪い感じがします。しかし「咲」という字は、もともと「笑」の略字だったようです。花が咲くことを笑うと言います。ちなみに、春の山は「山が笑う」と言います。ある本に桃の花について、次のような一節がありました。「寒さの中で凜と咲く梅とも、うららかな春に華やぐ桜とも違う、桃の花。そこに、ある穏やかさ感じます。ふれるでもなく遠まきでもない距離感で、そばにいてくれるような奥ゆかしさを、桃の花に覚えます。」たしかに桃の花には優しさがあります。安心感があります。今、必死に咲こうとしている桃の花を見ていると、高齢者介護の極意を教えられているような気がします。これからしばらくの間、「明鏡止水」の心境で桃の花に高齢者介護について、教えを乞うことにしようと思います。