先週の9月13日、丹原町来見の詩吟を愛する方々に来所していただき、詩吟と舞踊をご披露していただきました。驚くことに、このグループ、なんと平均年齢が90歳を超えているとのことです。この中には、94歳で過去に助産婦をされ4000の命の誕生に立ち会った方がおられました。まばゆいばかりの明るさ、眼が眩むほどのオーラを未だに発せられていました。また、昔、詩吟を教えていたという100歳の方に詩吟を吟じていただきました。100歳の方が吟じているとは思えないほどの隙のない詩吟でした。さすがに昔取った杵柄です。そこには上手、下手という安物の尺度など、一瞬のうちに粉砕されるような静寂な威厳を感じました。日本人の心の奥に眠っていた「わび」「さび」の感覚を、長い眠りから覚ましてくれたような気持ちになりました。茶道の世界では、慢心しない心の美しさが「わび」で、古びた味わいに美を見出すのが「さび」だそうです。とにもかくにも「デイサービス」の利用者の方々よりも、年輪をたくさん重ねている方々の慰問は初めてでした。今話題になっている、日本の「超高齢化社会」など「恐れるに足らず」という心持にしていただいた一日でした。