平成28年7月26日、神奈川県の「津久井やまゆり園」において元施設職員による殺傷事件がありました。無抵抗の重度の知的障害者の方々を次々と狙い、加害者は凶刃をふるい続けました。生命を奪われた方19名、重軽傷を負った方27名という残忍な事件でした。これは過去にあった様々な「無差別殺人」とは異なり、殺傷の対象を絞った「選択的殺人」だと思います。この事件については考えなければならないところが多々あります。その一つとしてこの犯罪には「優生思想」(優秀な強者を残していく。生産性のある者をのこしていくというような考え)があったことです。これは福祉に携わる者として、人として絶対に許してはいけないものだと思います。理由がどうであれ、そこには理解をしめす余地など微塵もありません。「デイサービスこもれび」においても現実問題として、このような犯罪に対処するため、「さすまた」「レニーガード」を購入しました。しかし、女性職員が多い福祉施設でどれほど有効であるかを考えた時、非常に不安でした。そこで「アルソック」さんと事件があれば、10分から15分で駆けつけていただける「機械警備業務」の委託契約を締結しました。10分間の攻防だと思います。福祉施設の職員はこのような事態が発生しても、できるだけ慌てることのない精神状態でいられようにすることが最も大切なことだと思います。大変難しいことだと思いますが、利用者の方々及び職員自身の生命、身体等の安全のため日々研鑽していきたいと思っています。